レイヤ3 -ネットワーク層- IPアドレス

今回はレイヤ3、ネットワーク層のIPアドレスのお話です。

IPアドレスはTCP/IPで通信をする際に必ず設定されるもので、よく「住所」にたとえられます。ネットワーク上の住所がIPアドレスで、ネットワーク上のデータはIPアドレスを宛先として届けられるんだよ、と。

この説明は全く間違いではないのですが、あえて言うならIPアドレスは「レイヤ3での宛先」です。すでに説明したように「レイヤ2での宛先」はMACアドレスなわけです。つまり

  • 同一ネットワーク内の通信であればMACアドレスが宛先となる(レイヤ2)
  • 別ネットワークへの通信であればIPアドレスが宛先となる(レイヤ3)

というわけです。つまりIPアドレスは「宛先のホストが存在するネットワークへ送り届ける」という目的で主に使用されています。

たらいまわす

IPアドレスを宛先とした通信の特徴は「たらいまわし」にすることです。例えば自分のPCのTCP/IPの設定を見てみると、基本的に以下のものしか設定しません。

  • IPアドレス
  • サブネットマスク
  • デフォルトゲートウェイ

「IPアドレス」と「サブネットマスク」があれば、宛先のIPアドレスが同一ネットワークかどうかは判別がつきます(詳細はレイヤ3 -ネットワーク層- サブネットマスク参照)。しかし、それ以外に関してはどこからどのように繋がっているのかということは全く関与していません、単純に「デフォルトゲートウェイにお願いしておけば届けてくれるんでしょ?」程度の認識です。で、デフォルトゲートウェイに届けることを依頼します。

では、デフォルトゲートウェイとなっているルーターでは、宛先ネットワークを全てしっているのかというと、大抵の場合そうではありません。ルーターはいくつかのネットワークの宛先は知っていますが、「その他」に関しては特によくしらず、ルーターもさらに上位の「ゲートウェイ」に届けることを依頼します。

で、同じようなことが何段も続くわけです。たらいまわしです。「とりあえずあの人にお願いしておけば大丈夫でしょ」的な。

で、いつかは誰かがきちんと「このネットワークであればこっち」という判断をしなければいけません。これはISPのなかでも大規模なところが世界中のネットワークを理解しているルーターを管理してくれているので、そこで行われます。

そうすると今度は逆に世界の中心的な場所から末端の端末まで通信が行われるわけですが、ここではルーターはさすがに「自分が管理しているネットワーク」がどのようなものかは理解しているので、届く、というわけです。こうして世界中で繋がるわけです。


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